現地よりお届けします!米国消費者の環境対応レポート(6)「年末商戦」を追加しました

皆さま、明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

こちらアメリカではクリスマス休暇を終え、ほとんどの企業が年明け2日からスタートしています。クリスマスはやはり本場、どこもイルミネーションが華やかでしたが、お正月はやはり日本でのんびり過ごすのが良いですね。

しかし、2日から仕事をスタートできるということも、喜ぶべきことかもしれません。なぜなら、全米どこでも大幅な人員削減や工場の操業停止等が行われているからです。自動車大手クライスラーが、新車の販売不振や運転資金の枯渇などを受けて、米国内やカナダなどの工場を完全に停止させてから、すでに20日ほど経とうとしています。

 

同社の操業停止は少なくとも1ヶ月間と発表されています。また、米消費動向調査会社のリサーチによると、国内消費者の3分の1が、雇用に不安を抱えているとの結果が出たそうです。このような状況下での年末商戦は、やはり厳しい結果となったようです。

米国の年末商戦とは、感謝祭(11月の第四木曜日)の翌日からクリスマスまでの約1ヶ月間の大セールのことです。小売店にとっては、この時期の売上が年間総売上の約半分を占めるといわれています。

 

この時期を初めて米国で過ごした私としては、不況といいながらも、この時期のアメリカ人の消費、特にプレゼントの量に圧倒されました。郵便局では、遠方の家族や友人にプレゼントを郵送する人の列で、日本に手紙を送りたかっただけの私も1時間ほど並ぶことになりました。

 

それでも、今回の年末商戦は過去40年間で最悪となることは避けられないようです。この40年間で、年末商戦期の売上高が前年を下回ることは初めてとなるのですが、買い物客がウォルマートなどの値引き店に集中し、その他の小売店全体では大幅に売上が低迷したためといわれています。

 

一方で、オンラインショッピングに関しては、ほぼ前年並みと、他の小売店に比べ順調でした。やはり買い物客が外出を控えていること、オンラインショッピングでは値引き率が一覧できるため、より安く購入したい顧客が集中したことなどが理由でしょう。

 

新年ですから、少しは明るい話題でいきたいですね。そこで、この厳しい年末商戦の中で絶好調のゲーム業界について、最後に少しお話したいと思います。

 

以前にも、「不況下こそエンターテイメントが必要」との消費者心理から、米国では、不況の際にはゲーム機等の売上が伸びると少しお話したことがありますが、この年末商戦でもそれが顕著に表れたようです。

 

任天堂は11月の最終週、国内市場だけで「Wii」端末を80万台(前年の2倍以上)売り上げたと発表しました。「ニンテンドーDS」の販売台数も前年同時期に比べ20%増加しています。更に、ヨーロッパ市場での「Wii」の売上も前年に比べ大きく増加したようです。

 

これについて同社の社長は、「景気の良いときには、欲しいものリストの上位にあるものから3つくらいを買うものだが、不況のときは一番上にあるものしか買わなくなりがちだ。幸いなことに、多くの消費者はわれわれの製品をリストの一番上に置いている」とインタビューで答えています。

 

任天堂以外にも、ゲーム業界は概ね好調のようです。「家族で楽しめる」等の商品自体の魅力に加えて、上記の消費者心理や、信用収縮を受けて自動車等のより高額な商品を購入しづらくなっている環境が、ゲーム等の販売には好機となっているようです。

 

 

それでは、本年も皆さまにとって良い年となりますように。

 

ご参考
○Reuters 「米年末商戦、過去40年で過去最悪となる可能性」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081224-00000966-reu-bus_all

 

○Reuters “Nintendo says Wii, DS sales strong”
http://www.reuters.com/article/reutersEdge/idUSTRE4B720D20081208?pageNumber=1&virtualBrandChannel=10339

 

みどり合同経営 コンサルティング部門
中小企業診断士 犬飼あゆみ
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/inukai/

 

 

前回までのレポートはこちらをご覧ください → http://ct.mgrp.jp/column/c05/