2003/12/03

キャッシュフロー入門編9・・・企業活動で必要な資金と銀行借入(長期資金:最終回)

今年も早いもので、もう師走になってしまいました。
街にはクリスマスソングが流れておりますが、皆様いかがお過ごしですか?
シリーズでお贈りしてきた、キャッシュフロー入門編も、いよいよ最終回となりました。毎回お付き合い頂いた読者の皆様には、厚く、厚く、御礼申し上げます。もう少しですから、今回も、是非是非お付き合い下さいね・・・

◆前回の続き・・・さて、それでは、「設備資金」とはどういうものですか?

 

それでは、長期資金の内のもう一つである設備資金とは、どういうものでしょうか?これは、もう、何となく想像がつきますよね・・・

そうです。いろんなものを買った時の資金です。基本的には、建物やら機械やら、車両やら、コンピューターやら・・そういったものを買うためのお金です。

◆じゃあ、設備資金の返済原資は何?
 
いうまでもなく、今までに述べた、長期運転資金の返済原資と全く同じです。
運転資金も設備資金も、全部ひっくるめたところで、長期資金の返済原資は、「税引き後利益と減価償却」しかないのです。

だから、新しい設備投資をするにあたって、社長さんがまず、考えていただきたいのは、設備投資後の利益と減価償却で、長期借入金(今までの借入金全部と、今度借り入れする借入金の総合計)の返済がまかなえるかどうかを、きちんと検証することです。

いくら、新しい機械が欲しくても、新しい社屋、車等が欲しくても、上の考え方で、返済の目処がつかない場合は、絶対に追加投資するべきではありません。

◆それでは、「長期資金」を返す時の、返済期間の目安は何ですか?
 
従って、資金の返済期間も、きちんと考える必要があります。毎年の返済がきちんと出来るかどうかは、上の計算式(返済限度=税引後利益 +減価償却費)で分かりますが、その返済期間もちゃんとした目処があります。

基本的な目処(私の独断)としては、

長期運転資金・・・5年以内

設備資金・・・法定耐用年数(そのものが使える期間)以内、但し基本的には 10年以内

私の独断で言いますと、個人の住宅ローンと違って、会社の借入で、10年を越えるような借入は、基本的にはやるべきではないと思います。

企業を取り巻く環境は、どんどん変化していきます。それに敏感に対応しつつ、競争に打ち勝っていく為には、現在の借入金は効率よく返済し、次の1手を打てる体力を残しておかなければなりません。

◆これから、何を目指しますか?

今、290万社ある日本の会社の、70%が赤字だと言われております。戦後より間接金融(借入金等)に依存してきた、日本の企業の自己資本比率は、相対的に低い傾向にあり、銀行などの借入金なしには、生きていけない会社が殆どであります。

そんな中で、競争にうち勝ち、生き残っていくためには、常に体力を温存しておく必要があります。次なる勝負のための設備投資や、研究開発費や、人材への先行投資等、前向きに遣うべき投資がでてくるまでに、今の借金を出来る限り減らし、資金調達余力を残しておく必要が絶対にあります。

さあ、今の借入金を計画的に、できるだけ短い期間で返済できる中長期経営計画を立てましょう。

目標は無借金経営です。有利子負債(=銀行借入など、金利のつく借入)ゼロの会社を、目指していきましょう。これさえ達成すれば、もう資金繰りの度に、銀行交渉で悩むこともなくなります。新しい事業への進出や、設備投資への展開も、非常にスムーズにいけるはずです。

夢ではありません。要は皆様が目標を明確にイメージし、後はそれに向かって第1歩を、踏み出すだけなのです。 
                                  
( 終 わ り )

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