「管理」のリストラクチャリング1

皆様新年明けましておめでとうございます。今年も飽きずにお付き合いくださいませ。

さて、今回から「管理」のリストラについて考えていくことになります。「意識」のリストラにより、土壌は整いました。そこから、儲かる仕組み作りをしていくことになり、その為に「管理」と「情報」のリストラが必要であると、前回お話しました。まず「管理」とはそもそもどういうことなのかを考えていくことにします。

私は、以下の3つの視点から管理を考えることが重要であると考えています。
(1) 将来の管理
(2) リアルタイムの管理
(3) 過去の管理
いちいち説明するまでもなく、(1)~(3)は時系列に順を追って管理しているに過ぎません。本当に当たり前のことです。しかしながら、この当たり前のことができている中小企業は非常に少ないのではないでしょうか。
例えば、(1)将来の管理で代表選手である「資金繰り予定表」。それを3~4ヶ月先まである程度確定した数値を管理している会社はどれほどあるでしょうか?私が銀行員だった時はほとんどの会社で、正確な資金繰り表が出てくることはありませんでした。

この3つの視点の中で、私が一番重視し、100%近くの会社で実践できていないのが、(2)リアルタイムの管理になります。リアルタイムとは、意味のとおり、会社のポイントとなる数値をいつでも目にすることができることです。ここで大事なことは、「ポイントとなる数値」です。つまり、すべての会社の数値をリアルタイムに出す必要ないのです。必要がないというか、中小企業の場合、それほどの余裕をもって人材を確保できないというのが正直なところです。ですから、「ポイントとなる数値」が何になるのをきちんと見極める必要があるわけです。
実は、これも中小企業再生の一つの重要なポイントです。何事もそうですが、未然に防止することができれば、結果は必ず良くなります。つまり、リアルタイムに現状が把握できれば、未然に防ぐことが可能になるわけですから、結果が良くなるのは至極当たり前です。結果とはもちろん、儲かることができたということです。

次はこの3つの視点の管理について、具体例をみていくことにします。業種は、「受注工事業」で考えていくことにしましょう。

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