2006/02/15

管理資料の重要性について考えてみる(15)

試算表の信憑性のなさ:それは契約外工事にある

前回までに、試算表を加工するにあたり、工事毎の進捗状況を把握することで、実質の会社全体の収支状況を掴むことについて考えてきました。しかしながら、当初立てた実行予算と大きくブレた場合に資料の信憑性が低くなり、その大きな要因は、契約外工事にあることをご説明しました。今回は、その契約外工事について考えていくことにします。

実は前回お話しましたが、この契約外工事をどのようにしたら解決できるのかが私共のコンサルティングのスタートでした。契約外工事とは、当初契約した工事内容以外の工事のことで、そもそも当初の実行予算にないものになります。ですから、工事が終了する段階で、元請ゼネコンなら施主や設計事務所、下請けならゼネコンへ金額を提示しもらえる金額を確定していくことになります。つまり、予算が豊富にあった時代であれば、契約外工事が発生した段階でも、十分お互いに当初契約の利益で吸収することができました。しかしながら、今の時代、予算は徹底的に削減され、契約外工事により赤字になるのか黒字なるのかが左右されることになります。つまり、主たる赤字要因が契約外工事にあると言っても過言ではないわけです。
 
一般消費者の立場で考えると何かの購入をお願いした時に、利用する段階で「このオプションが必要で、しかも費用も必要です」となると、「ふざけるな」といくことになります。これは、顧客の立場から考えると当たり前のことで、今の時代、物を購入する時に不明瞭な項目はほとんどないと言えまるでしょう。しかし、建設業界では、これらのことが今も残っているのが実情です。
 
ただ、建設業界でも住宅メーカーになると一般消費者と直接話をすることになっており、ほとんどの住宅メーカーが、オプションを含めて金額を事前にきちんと提示できるシステムを構築しています。これは、顧客の視点をきちんと理解しているからです。それが、非住宅、土木になると未だに事前提示、すべてを契約に盛り込むということができていないと感じています。

それでは、そのあたりの理由を検証し、今後の取り組み姿勢について次回考えていくことにします。

 ポイント 

 主たる赤字要因は、契約外工事にあるといっても過言ではない。

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