2007/04/12

2007年4月12日号

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              ● みどり合同経営 Information ●
               -コンサルティング・M&A部門-
                  2007年4月12日号
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皆様こんにちは、みどり合同経営コンサルティング・M&A部門です。
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桜の花も満開となり、新年度の始まりとなりました。新入社員の方が入社したり、配属変更となったり、新しい環境のスタートでもあります。何事にも新しさには期待と不安が入り混じっています。常に前向きな気持ちで、そして謙虚な気持ちも忘れず、新年度が自分の何度目(?)のスタートとしたいと思います。(編)
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▼ INDEX
■中小製造業の原価管理のポイント <犬飼あゆみ>
■ティータイム 【ゼロデイアタック】 <河瀬貴光>
■建設業のM&A~企業評価、法務、会計、税務 <原田裕子>
■お問い合わせ先 <メール配信の中止及び設定の変更等>
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◆ 中小製造業の原価管理のポイント

6. 原価企画の重要性について

これまで、「狭義の原価管理」と、その前提ともいえる原価計算についてお話してきました。この「狭義の原価管理」で、標準との乖離をできるだけ小さくしていけば、ロスの削減となり、また社内での原価意識の定着にもなることから、ある程度のコスト改善ができると思います。しかし、標準原価とは、やはり原価の積上げですから、製品のコスト競争力が格段に上がるということは難しいのが実情です。
そこで、標準原価ではなく、目標原価を設定して、それに向けて製品の企画・開発段階からコストを作り上げていく活動が必要になります。それが、原価企画という考え方です。今回からは、この原価企画について、考えていきたいと思います。

 

これまでお話してきた狭義の原価管理が、標準原価との乖離の改善であるのに対し、この原価企画とは、標準原価そのものを引き下げようとする活動をいいます。なぜなら、以前は積上げた原価に利益を上乗せした販売金額で出せていたものが、現在では変わってきてしまったからです。

原価は積上げで計算するものではなく、作り上げるものに変わってきました。製品は販売金額に相応しい機能をもっていなければならず、逆にいうと、許容される原価の範囲内で製品を生産するために、製品の持つべき機能を決定する必要があります。金額以上の過剰機能・過剰品質では会社が成り立ちません。そこで、製品の開発・設計段階で、本当にお客様がほしいと思う機能を織り込みながら、原価を作りこむ活動が必要になっているのです。

 

この段階での上手な企画は、製造段階でのコストダウン活動に比べ10倍もの効果があるとか、「原価の8割は設計(仕様)で決まる」といわれています。特に、製品ライフサイクルが短くなっている昨今では、製造現場でのコストダウンを行う余地が少なくなっており、ライフサイクルの短い製品に対しては、開発段階からのコストの作りこみが一層重要になっているように思います。原価企画の中身としては、(1)適正な目標原価の設定と、(2)この目標をクリアするためのコスト低減活動、の大きく2つに分けられます。それでは次回は、(1)適正な目標原価の設定について考えていきたいと思います。

 

コンサルティング部門
中小企業診断士 犬飼あゆみ
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◆ ティータイム
「ゼロデイアタック」

Windowsなどにセキュリティホールが発見された場合、そのセキュリティホールが修正される前にされる攻撃。
通常のセキュリティ対策はメーカの対策を適用するが、ゼロデイアタックの場合作成(適用)される前に攻撃を受けるためこの対策方法では防ぐことが出来ない。(作成・適用までの時間差が問題となる)

 

VISTAなどでセキュリティ機能が強化されましたが、セキュリティアップデートは発生しており更新は必要です。3月末頃にも何件かセキュリティーホールが発見されていますが、改善されていないようです。

 

私は、コンピュータウイルス対策で下記内容を経験しています。ご参考までに・・・

 

コンピュータウイルス対策は当然しており更新も行なっていました。ある朝メールを取り込み通常通り使用していました。取引先からウイルスメールが届いていることを聞き、念のためウイルスチェックを行ないました。すると、コンピュータウイルスに感染していることが判明しました。更新もているのにどうして感染したのか不思議に思い確認をしました。使用していたウイルス対策ソフトの更新は自動的に行なわれるのですが、更新は1:00の設定となっていました。同日、6:00頃の更新でないと該当ウイルスをチェックすることが出来なかったのです。朝メールをチェックする際にウイルス対策ソフトを更新しておけばこのような被害は無かったわけです。

 

このような経験はほぼ無いかと思いますが、WindowsUpdate、ウイルス対策ソフトの更新は定期的に行なうことをお勧めします。

 

コンサルティング部門
情報テクノロジーミディエーター 河瀬貴光
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◆ 建設業のM&A~企業評価、法務、会計、税務
「建設業のM&A~企業評価(5)」

前回、DCF法は将来のフリー・キャッシュフローを、時間の価値やリスクを考慮した一定の割引率で割り引いて現在価値にひき直して評価する方法であるとお話しました。今回は、この割引率について考えてみたいと思います。

 

キャッシュフローを現在価値に割り引くときの割引率を資本コストと呼びます。
資本コストは企業が資金を調達するためのコストです。資本コストには、借入金や社債などの有利子負債のコストと、株主からの資本調達にかかる株主資本コストの2種類があります。
それでは、株主資本コストと負債コストについて順番にみていきましょう。

 

株主資本コストは、株式投資家からみれば株式投資によって得られるリターンということになります。これには配当ももちろんありますが、株価の値上がりによるリターンも含まれます。株価は上がることもあれば下がることもあり、債権のようにリスクの小さい資産と比べてかなりのリスクがあります。ですから、投資家はハイリスクにみあった高いリターンが期待できなければ株式に投資しません。投資家が、安全な資産に投資する場合より高く要求する上乗せのリターンをリスク・プレミアムと呼んでいます。

 

ここで、架空のAという会社を想定して、A社の株主資本コストを具体的に求めてみましょう。
安全な資産の代表は長期国債で、ここでは現在の10年国債の利回りを仮に1.8%とします。
また、仮に、過去40年間の日本の株式市場の年平均上昇率を10%とし、同じ40年間の10年国債の利回りを3%とすると、株式市場全体のリスク・プレミアムは10%-3%=7%となります。A社株式のβ(ベータ値)が1.2のとき、A社株式のリスク・プレミアムは、7%×1.2=8.4%です。(このβ値というのは、ある個別の株式が株式市場全体の動きと連動してどう動くかを表す係数で、A株式のβ値が1.2で1より大きいということは、株式市場全体より株価の変動が激しいということです。)

これでA社株式のリスク・プレミアムが8.4%とわかったので、A社の株主資本コストが計算できます。A社の株主資本コストは、1.8%(現在の10年国債の利回り)+8.4%=10.2%となります。

 

ただ、中小企業の場合は多くが未公開会社でありβ値がわかりません。この場合は、類似する上場会社のβ値を使って推定計算することになりますが、どの会社を選ぶかによってその値は大きく違ってきます。建設業の場合には、ひとくちに建設業といっても、ゼネコンもあれば住宅メーカーもありとその業態が様々ですから類似企業を選ぶときには注意しなければなりません。

 

さて、次は、同じA会社の負債コストについて考えてみましょう。
A社に借入金や社債などの有利子負債の形で資金を提供する投資家にとって、そのリターンは金利です。いま、A社の有利子負債の年平均金利を5%、法人税率(実効税率)を40%と仮定してみます。
この場合、A社の負債コストは、5%×(1-0.4)=3%となります。ここで、(1-0.4)をかけているのは、支払利息は費用で税金を計算する前に差し引かれるので、その節税効果を考慮するためです。

 

以上で、A社の株主資本コストと負債コストがわかったので、A社全体の資本コストを求めていきましょう。全体の資本コストは、株主資本コストと負債コストを加重平均して計算します。これを、加重平均資本コスト(Weighted Average Cost of Capital :WACC 通称ワック)といいます。

いま仮に、A社の現在の有利子負債金額(時価)が10億円、株主資本額(時価)が40億円とします。
A社の株主資本コストは10.2%、負債コストは3%ですから、A社全体の資本コスト(WACC)は、10.2%×40億円/(10億円+40億円)+3%×10億円/(10億円+40億円)=8.76%となります。

 

今回は、資本コストの算定方法について考えてみました。次回は、この資本コストを使うDCF法の具体的な計算のステップをみていきたいと思います。

 

M&A・企業組織再編部門
公認会計士 原田裕子
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