2007/07/12

2007年7月12日号

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            ● みどり合同経営 Information ●
             -コンサルティング・M&A部門-
          2007年7月12日号
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▼ INDEX
■中小製造業の原価管理のポイント <犬飼あゆみ>
■ティータイム 【どうされていますか、迷惑メール対策】 <河瀬貴光>
■建設業のM&A~企業評価、法務、会計、税務 <原田裕子>
■中小建設業とIT活用の明るい未来 <山下晶子>
■お問い合わせ先 <メール配信の中止及び設定の変更等>
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◆ 中小製造業の原価管理のポイント
9. コスト低減案の検討について

前回は、原価企画のPDCAサイクルと、それを実行していくにあたっての前提条件についてお話しました。今回からは、PDCAのD(実行)にあたる、製品の開発・設計段階で具体的にコスト低減案を出していく手法について、考えていきたいと思います。

 

まず、コスト低減案を出していく取り掛かりとしての代表的な手法として、「全バラ検証」とか、「ティアダウン」と呼ばれる手法があります。これは、競合他社の製品を分解・分析し、他社のコスト削減手法を自社製品の設計において参考とする手法です。製品全部をバラバラにするので、全バラとよく言われていますが、例えば自動車メーカーのように大きな製品を扱う企業でも、他社の自動車をネジの一本単位まで分解しています。また、他社の製品だけでなく、自社の前モデルも分解して、他社のものと比較していきます。

 

自動車メーカーを例に出すと、話が非常に大きくなってしまいますね。でもこの全バラ検証は、もっと小さな製品にも当てはめられると思っています。私が中小製造業のお手伝いをさせていただいて感じるのは、意外と競合他社の製品を(細かくは)知らないということです。しかし、細かく見ていくと、結構参考になることも多いと思うのです。

 

全バラ検証にあたってのポイントは大きく2つです。1つは、製品全体として、部品点数や標準化率などを見ていきます。例えば、部品点数が他社製品のほうが圧倒的に少ない場合は、組立にかかる工数がそれだけ違うことになります。そこで、どのように部品点数を削減しているのか、どのような機能を廃止しているのかを、全体的に見ていきます。

 

もう1つのポイントは、部品毎の詳細についてですが、以前にもお話しました通り、全ての部品を1点1点比較するということではなく、コスト低減ニーズの高い主要部品について比較をしていくということです。競合他社の製品が、安価な材料を使っていたり、造りやすい・組み立てやすい設計をしていたり、コストの安い海外でも製造ができる設計となっている場合には、こうしたノウハウを学び、自社製品の参考にします。もちろん、そのように変更して製品の機能や精度に影響がある場合には、どこまでが許容範囲かをお客様の視点で考えていくことになります。

 

全バラ検証では、原価企画のプロジェクトメンバーのみならず、一定期間は展示室のようなものを作り、全従業員が参加できるようにすることがとても重要です。前回の補足になりますが、プロジェクトメンバーといっているのは、中小企業では原価企画の専門部署を抱えることはとても困難だからです。そこで、各必要部署からメンバーを出し合い、新製品の開発兼原価企画にあたるプロジェクトを結成することが良いと思います。これらのメンバーは通常業務もあるため、多くの時間を取れないということを考慮し、他の従業員のアイデアを活用できる仕組みづくりが必要です。全バラの展示室にアイデアカードを設置して、全従業員からアイデアを募るなどです。また、ゲストとして、取引業者さんに入っていただくことも、効果が高まるのではないでしょうか。良いアイデアについては、トップから表彰するなども意欲を高めるために良いかも知れません。

 

次回は、本メルマガの最終回です。最後に、部品毎にコスト低減を図っていくための着眼点について、もう少し詳しく見ていきたいと思います。どうぞ最後までお付き合い下さい。

 

コンサルティング部門
中小企業診断士 犬飼あゆみ
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◆ ティータイム
「どうされていますか、迷惑メール対策」

「迷惑メール」という言葉はお聞きになったことがあるかと思います。インターネットを流れるメールの半分以上が迷惑メールといわれていますが、皆さんは迷惑メールの対処(対策)をどうされているでしょうか?今回は迷惑メールについての対処などをご紹介します。

 

1.迷惑メールとは?
受信者の許可無く送信してくるメールを迷惑メールと呼びます。また、受信者が必要ないと思ったメールを迷惑メールと呼びます。

 
2.誰が送信していますか?(何のために?)
国内、国外を含め広告メールが多いようです。また、詐欺メールなども含まれます。送信者は販売業者や出会い系サイト業者です。基本的にインターネットメールは無料です(プロバイダ料金以外)。DMやチラシよりも安く情報を送ることができるためインターネットメールに切り替わってきています。無料メールを使用して送信する場合もありますが、ボットと呼ばれるウイルスに感染したパソコンから送信しているケースが多くなっています。1日に何万件も送信されています。

 

3.迷惑メールへの対処
(1)基本的に無視する
ホームページのアドレスなどが記載されている場合がありますがクリックしないようにします。クリックすることによって詐欺サイトに誘導されたり、コンピュータウイルスに感染する場合があります。

 

(2)転送などはしない(プロバイダなどに通報する場合は除く)
迷惑メールには個人情報が含まれている場合があります。例えばメールが届いているわけですのでメールアドレスが含まれている場合があります。

 

(3)返信しない
迷惑メール送信者はでたらめなアドレスに送信している場合があります。返信があった場合には送信可能メールアドレスとして登録を行い迷惑メールを送信します。

 

パソコンのソフトウェアによる対処、プロバイダによる迷惑メール対処がありますが、長くなりますので次回紹介させていただきます。

 

コンサルティング部門
情報テクノロジーミディエーター 河瀬貴光
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◆ 建設業のM&A~企業評価、法務、会計、税務
「建設業のM&A~企業評価(8)」

前回までのところでDCF法についてお話してきましたが、DCF法は誰にでも簡単にできる方法とはいえません。そこで、今回はDCF法に比べて簡単に株主価値を計算できるマルチプル法についてみていこうと思います。

 

マルチプル(multiple)法は、評価しようとする会社と類似した上場会社の財務数値(純利益、純資産など)と株価の比率(評価倍率)を使って株主価値(あるいは株価)を求める方法です。

 

株主価値は以下のように計算できます。
株主価値=評価会社の財務数値(純利益、純資産など×類似会社の評価倍率上の式の評価倍率をマルチプルといいます。マルチプル法が、倍率法とか乗数法などと呼ばれることがあるのはこのためです。

 

マルチプル法は、株式市場でつけられた株価を使うことからマーケット・アプローチと呼ばれています。その前提には「ある会社の株価と一定の財務数値の間に成り立つ関係は、その会社に似ている会社にも成り立つ」という考え方があります。マーケット・アプローチは実務で広く使われていますが、実際の株価を使うので客観性があってわかりやすく計算も簡単なことがその理由でしょう。

 

ここで、マルチプル法の代表的な評価倍率であるPER(Price Earnings Ratio、株価収益率)を例にとって具体的な計算をしてみましょう。PERを式であらわすとPER=株価(P)÷1株あたり税引後利益(EPS:Earnings Per Share)となります。PERは、「株価が1株あたり税引後利益の何倍か」をしめすものです。

例えば、A社(上場会社)の株価が1,000円、EPSが50円だとすればPERは20倍です。いま、A社と事業内容のよく似ているB社(未公開会社)があるとしましょう。B社のEPSが500円ならば、B社の株価は、500円×20倍=10,000円と計算できます。この計算をする場合には、普通、A社の株価は前日か当日の終値を使い、1株あたり利益は今期または来期の予想値を使います。現在の株価は、すでに将来の業績を織り込んでいると考えられるからです。

 

PER以外のよく知られる評価倍率としては、PBR(Price Book-value Ratio、株価純資産倍率)、PCFR(Price Cash flow Ratio、株価キャッシュフロー倍率)、などがありますが、株価の算定方法の考え方はPERと同様です。

 

また、M&Aのケースでよく利用されるその他の評価倍率としては、EV/EBITDA倍率があります。分子のEV(Enterprise Value)は、株式時価総額+有利子負債額で計算される企業価値です。分母のEBITDA(Earnings Before Interest Tax Depreciation and Amortization、税引前利息支払前償却前利益)はキャッシュフローの1種ですが、前述のPCFRに使われるキャッシュフローが税引後利息支払後のものであるのに対し、EBITDAは税金と金利を差引く前のものです。

 

EV/EBITDA倍率は、M&Aの際に、買収後の借入の返済までも考慮にいれた買収に必要な金額が、EBITDAの何年分で賄えるかを表す指標として使われています。ただし、この指標を使って株主価値を求めるには、計算した企業価値から有利子負債額を差引かなければなりません。

 

今回は、マルチプル法の基本的な考え方についてお話しました。次回は、マルチプル法を実際に使う場合の留意点などについて考えてみようと思います。

 

M&A・企業組織再編部門
公認会計士 原田裕子
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中小建設業とIT活用の明るい未来 6
実行予算管理の重要性について 2

私の住んでいる地方では、水不足の影響で小学校のプールが中止になりました。しかし、九州では集中豪雨、また台風接近もあり心配です。前回では、施工前に実行予算書を作成するメリットについて考えました。施工前の準備段階でできる限りのコストダウンに知恵を絞る為にも、実行予算書という「ものさし」が重要ではないでしょうか。

 

今回は、施工中の実行予算管理についてどのように進めていくのか考えて行きたいと思います。皆様の会社では、どのような実行予算管理をされていますか?工事ごとの原価の集計はどのような手順で行なわれていますか?

 

ある会社の請求書(工事原価の支払)の例を挙げると、

1.前月末〆の請求書が月初に届く、それを現場毎に振り分けを行う。
2.請求書を現場責任者がチェックする。その際自分が持っている実行予算管理書に転記して集計する。
3.請求書と実行予算管理書を部門長などがチェックし請求書を経理部へ送る。
4.経理部では、請求書を集計し支払い準備を行い、支払を実行する。
5.建設業経理ソフトに支払額を入力し、工事毎の原価を集計した帳票を現場担当者へフィードバックする。
6.現場担当者は、自分が集計した原価と経理で処理された原価が正しいかチェックする。

 

このような流れで工事毎の原価を把握し実行予算と比較している会社が多いかと思います。また、工事部で原価管理のソフトを使って集計する場合もあるかと思います。

 

もちろん、ここまでできていれば、きちんと実行予算管理ができている会社だと思います。ここで考えて頂きたいのですが、ここで集計された原価はいつの原価でしょうか?集計された原価は、先月末までの原価であり、比較をしている時期は早くて当月15日頃、遅くて支払が終わる1ヶ月後というところではないでしょうか。そうすると、半月~1ヶ月前の実行予算に基づく現場の進捗状況を見ていることになります。

 

最近のコンビニやスーパーなどでは、POSシステムの導入などにより各店の売上・利益額が社長のコンピュータからリアルタイムで確認できるのが、当たり前になっています。

中小建設業もそれに近い管理ができるとどうでしょうか?

 

例えば、工事部長は、現場毎の収支管理、追加工事の発生や取極め外の原価の把握もリアルタイムに把握できる様になります。経理部門では早期に資金繰り予測も立てられるようになり、銀行への対応もスムーズにできます。経営者にとっては、すべての工事の収支が把握でき、全社の利益や決算予測、経営判断も迅速に行なえるのではないでしょうか。

 

次回は、具体的な工事原価の把握方法、実行予算の管理の方法について、考えていきたいと思います。

 

コンサルティング部門
コンサルタント 山下晶子
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ビリーズブートキャンプに遅ればせながら「キャンプイン」しました。運動不足なので、体は悲鳴を上げていますが、プログラムが終了するときには爽快感があります。ビリー隊長の「頑張れば結果は後からやってくる」などの励ましが印象的です。自分の将来の姿(きっとメリハリボディーになっているハズ?)をイメージしながらでないと、続かないのかもしれません。仕事、家庭に対しても、よいイメージを持ちながら、過ごしていきたいと思います。(編)
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