2008/04/10

7. 現状把握について (2)層別を使ってみる

前回は、「THE金型名人」サークルが、過去のトラブルリストから、まずはどんなトラブルが多いのか、悪さ加減の現状把握を行い、パレート図を作成したところまでをお話しました。

 

ここまで、「THE金型名人」が実際に行った現状把握をもとにご説明してきましたが、もっと深堀するためには、他にも色々な現状把握が可能だったと思います。例えば、層別という手法(これもQC7つ道具の1つで、集めたデータをある特徴や条件に基づきいくつかのグループに分けること)を使って、上述の事象別トラブル件数を、作業者別に見たらどうか、金型の大きさ別(適用される成形マシンサイズ別)に見たらどうかなど、検証してみてもおもしろかったのではないかと思います。

 

私どもが顧客企業においてQCサークルをお手伝いしていて感じることは、現状把握や原因分析(次回のテーマとして取り上げる予定です)を十分に煮詰めずにすぐに問題の解決に取りかかってしまうと、後々大変だということです。きちんと現状把握をしていないと、実際に改善策を実施してみても、その実施策がどれだけの効果があったのか、測定する手段がなく困ってしまうのです。

 

現状把握は、Nさんたちのように数値で把握するということが一番ですが、数値で把握しづらいようなテーマであっても、メンバーでとことん議論して、現状の悪さ加減を追及することが、その後の対策の検討にあたり、非常に重要になってきます。

 

このようにして、現状の悪さ加減を一通り把握できたところで、それではその悪さ加減をどれだけ改善させたいのか、具体的な目標値を設定することになります。もちろん、トラブルをゼロにすることが望ましいわけですが、実現可能性も考えて、「80%削減」や「1/2化」など、全員で議論して目標を設定していきます。

 

現状把握は、QCストーリーの中で最も重たい分野ですので、現状把握まで終わると、QCサークルの半分以上が終わるとも言われています。それでは、次回は現状把握で確認された「悪さ加減」の要因について、確認していきたいと思います。

 

みどり合同経営 コンサルティング部門
中小企業診断士 犬飼あゆみ
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/inukai/

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