2008/09/04

米国消費者の環境対応レポート(2)

今回は原油価格の高騰が、アメリカの消費者に及ぼす影響と消費者の対応について、お話していきたいと思います。

 

ここ最近、少し落ち着きを見せてきた原油価格ですが、この6月には、アメリカ国内におけるガソリン価格が平均1ガロン4ドル(およそ1リットル114円)を超え、大きなニュースとなりました。価格だけ見ると、日本より安いと思われるかもしれませんが、これは、原油高騰が始まる5年前の約3倍になっており、上がり幅としては非常に大きいものがあります。

 

日本と異なり、車がないと生活できない、通勤通学に車を使う、という人が多いアメリカでは、ガソリン価格の高騰は消費者にとって大打撃です。更に、アメリカでは多くの人が大型車に乗っているので、その影響はより深刻なのです。

 

先日、ニュースを見ていると、「どのような対策で原油高に立ち向かうか」という消費者アンケートをやっていました。その結果(複数回答)によると、「ガソリン代替品の開発」が31%、「採油所の新設」が21%と上位に入り、「省エネ・省ドライブ」は9%にすぎません。

 

日本で同じようなアンケートをすれば、「省エネ・省ドライブ」がもっと上位に入ることは間違いないように思います。「ガソリン代替品の開発」についていえば、アメリカではすでにバイオエタノール(トウモロコシを主原料とした代替燃料)が現実に普及し始めていることなどから、身近な対応策として認識されているのだと思います。

 

また、「採油所の新設」については、アメリカならではという感じですが、「油田はあるのだから、それを掘ろう」という運動が一部の市民の間で盛り上がっており、自宅の裏庭、住宅地、町中など所構わず地下を掘り、見事掘り当てた人が、たまにニュースで取り上げられています。ここフィラデルフィアでは目にしませんが、ロサンゼルスのような街中でもやっているそうです。

 

アンケートでの選択肢にはありませんでしたが、南部では、ガソリンの安いメキシコに買いにいくという人もいるようです。さすがアメリカ人、消費を抑えるというよりは、それ以外の方法を考えるようです。

 

しかし、原油価格高騰の影響で、約30年ぶりに車両の走行距離が減少したというレポートもあります。全米の自動車保有台数が増え続けている中での減少ですから、やはりドライブを控えたり、別の交通手段を使ったりする人が増えているということですね。

 

次回は、そのあたりの対応について、もう少しレポートしたいと思います。

みどり合同経営 コンサルティング部門
中小企業診断士 犬飼あゆみ
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/inukai/

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