2008/10/02

米国消費者の環境対応レポート(3) 「環境変化への対応がチャンスにも脅威にもなる」

 前回は、原油高に対するアメリカの消費者の対応策として、省エネ・省ドライブなどは後回しになっている感があるとお話しました。しかし、もちろん省エネ・省ドライブの意識が全く高まっていないわけでもありません。

市民レベルでは、車による通勤・通学をやめ、公共交通機関を利用する人が非常に増えました。また、地理的に公共交通機関をどうしても利用できない人や、「やっぱり面倒くさい」という人についても、より小型で燃費のよい日本車やスクーターなどを購入する人が増えています。

 

特にハイブリッド車には予約が殺到しており、購入できるまでに数ヶ月かかるようです。省ドライブを心がけるのは面倒ということで、普通に走っていてもガソリンを節約できる方策として、ハイブリッド車などの燃費のよい車が人気を集めている。これは、非常に合理的なものの考え方をするアメリカ人らしい選択かもしれません。

一方で、アメリカの大手自動車会社フォード、クライセラー、GMが製造してきた車の3分の2は大型車です。これらの大型車の燃費効率は日本の小型車の半分ほどですから、今後ますますアメリカ車離れが加速することは間違いないといわれています。現に、フィラデルフィアの中心部では、ほとんどが日本車に置き換わっているといってもよい状況です。

今後、アメリカの自動車会社も小型車製造に力を入れていくことを発表していますが、そのシフトが遅すぎたとの批判がよく聞かれます。大型車中心の製造ラインから、小型車中心にシフトすることは、容易ではないからです。先日、フォードは人件費を15パーセントカットすると発表しました。他の2社についても、2008年の業績見通しは非常に厳しいものになっています。

 

環境変化への対応がチャンスにも脅威にもなることを強く感じされられます。

 

みどり合同経営 コンサルティング部門
中小企業診断士 犬飼あゆみ
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/inukai/

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