2008/11/21

2008年11月20日号「思わぬ会社分割のリスク!」

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             ● みどり合同経営 Information ●
              -コンサルティング・M&A部門-
                 2008年11月20日号
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■建設業のM&A~企業評価、法務、会計、税務 <原田裕子>

■これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”  <山下晶子>

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◆ 建設業のM&A~企業評価、法務、会計、税務
「建設業のM&A~法務(15)」

 

前回は、会社分割の債権者保護手続の内容について確認しました。

 

「でも、もし分割会社が、異議を言える債権者に対して催告をしないまま会社分割をしたらどうなるの?」

今回は、この問題について考えてみます。

株式会社Aは、吸収分割の方法により株式会社Bに事業の一部を譲渡しました。

ところが、会社分割の日の後に、分割会社A社が異議を言う権利のある債権者の1人であるXに催告をしていないことがわかりました。

 

(催告もれがあっても登記はできてしまいます。
分割の登記の際、公告・催告をしたこと、債権者から異議があったときは、その債権者に弁済をしたこと等を証明する書類を添付すれば足り、異議を言える債権者全員に催告をしたことを証明する必要はないからです。)

 

この場合、Xは、分割後のA社と承継会社B社の両方に債務の履行を請求できます。

このとき、吸収分割契約書でどう決められているかは関係ありません。

 

たとえ、Xに対する債務が分割後のA社が負担する債務でも、XはB社にも請求できます。また、それがB社に移転する債務の場合には、A社が重畳的債務引受や連帯保証をしていなくても、Xは分割後のA社にも請求できます。

 

ただし、この法定の連帯責任には限度額があって、分割後のA社なら分割の日のA社の財産の価額、B社ならA社から承継した財産の価額をその限度とします。

催告を受けなかった債権者Xは、分割後のA社とB社の両方に請求できるので安心ですね。

 

しかし、会社分割を利用して事業を売買しようとしているA社とB社の立場からするとどうでしょう。分割後のA社も承継会社B社も、A社が異議を言える債権者に催告をしなかった結果、本来なら責任のない債務(隠れた債務)の責任を負ってしまう可能性があり、これは大きなリスクです。

 

分割会社が、一定の条件のもと官報と日刊新聞等にダブルで公告すれば、債権者への催告を省略できるのでリスクはかなり軽減できそうです。しかし、その場合でも、不法行為を原因とする分割会社の債務の債権者に対する催告は省略できません。

今回のケースでは、分割後のA社もB社も、Xから請求されたらそれが本来責任のない債務でも拒否できません。

 

従って、この法定の連帯責任によって相手方の債務を履行した時には、法律上は当然に本来の債務者に対し求償できるのだとしても、その事を分割契約書に明記しておくことで安全策をとっておいたほうがよいかもしれません。

次回は、株主に関係する会社分割の手続についてみていきたいと思います。

M&A・企業組織再編部門
公認会計士 原田裕子
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/
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◆ 「これは使える!ちょっと工夫“業務改善への道”」 第4回
販売管理システムと会計システムとの橋渡し(2)

 

前回は、若者向け日用雑貨店30店舗を全国展開されているB社の社長様より「どのようにしたら店舗別の収益を把握できるのか?」とのご相談があり、B社様にお伺いし現状の業務について従業員の方よりお話をお伺いしました。

1・店舗別採算管理

社長様が中心となり営業本部では、若者の流行をつかむために商品別の売上管理に力を入れており、各店舗にPOSレジを設置し本社にて毎日商品別の売上や売上個数、商品別粗利、店舗別の売上や粗利を把握することができるようにシステムを構築されています。

 

多店舗展開しているB社様にとっては、新規店舗をオープンして行くと同時に不採算店については、迅速に対策をとるのか、閉店するかの経営判断が日々求められていました。

 

ところが、店舗別の採算を確認しようとしても売上・粗利だけでは判断することができません。

 

自前の店舗もあれば、テナントとして家賃を支払っている店舗もあります。また、店舗の規模も違っているために従業員数も異なり人件費も違ってきます。そのため最終判断は、店舗の経費も含めた会計上の数値で判断しなければなりません。

 

会計上で店舗別の収支を見るには、店舗別に部門を設定し部門別会計処理を行う必要があります。部門別会計とは、会計処理を行う際に店舗別などのカテゴリーに分けて、売上や仕入原価、経費などを別々に集計することを言います。

 

部門の取り方は業種や何を知りたいのかによって違いますが、事業別、販売チャンネル別、製品群別、工事別などを部門にすることが多いようです。部門別会計処理を行うと、部門ごとの収益性などを見ることができ、経営に役立てることができます。

 

大部分の会計ソフトウェアには、部門別会計処理を行える機能がついており、仕訳伝票を入力する際に部門コードを入力することにより、簡単に部門別会計処理が行えます。

 

しかし、当社では、部門別会計処理を行っていなかったため、改めて部門別会計処理を行うことにしました。

 

2・部門別処理の手間の壁

そのためには、部門別に振替伝票を作成する必要があり、まず始めに、手作業で売上の仕訳伝票を起票しようと考えました。営業本部のPOSレジと連動した販売仕入管理システム(以下、販売管理システム)より、出力される店舗別の売上集計表(紙に集計表を印刷したもの)を参考に仕訳伝票を作成しようというものです。

 

しかし部門別に仕訳伝票を起票するとなると、今まで1枚の振替伝票で済んでいたものが、部門の数分だけ必要になります。また仕入れに関する振替伝票も同様です。その結果、会計ソフトウェアに入力する作業も増加することになり、現在の経理課の人員ではとても処理できる量ではないということが判明しました。

 

社長様からは、今以上に間接部門にコストを掛けたくないとの希望を伺っており、経理課に新たに人員を補充する考えはないため、現従業員で対応するしかありません。

 

上記の方法では、売上・仕入に関して販売管理システムにデータが蓄積されているのにそれを利用せずに、再度会計ソフトに手入力することになり、二重手間が発生してしまうことになります。

 

3・新システム導入コストの壁

次に検討したのが、販売管理システムのメーカー様より提案のあった、販売管理システムと連動した財務会計システムの導入です。これは、同じメーカーのシステムであり、販売管理システムが稼働しているコンピュータの中で同時に稼働することができ、販売管理のデータを財務会計にそのまま送ることができるため、データ入力の二重手間がなくなります。

 

しかし、ここでネックになったのは、システムの導入コストが余りにも高いということでした。

4・壁を乗り越える方法はないか

そこで、現在利用している市販の会計ソフトウェアをそのまま利用する事とし、販売管理システムから必要なデータを抜き出し利用することができないか、検討することになりました。もちろん、データを抜き出せたとしてもそのままでは、会計ソフトウェアにて利用することはできません。

 

次回は、販売管理システムのデータをどのように会計ソフトウェアで利用可能にしたのかについて詳しくお話いたします。

 

みどり合同経営 コンサルティング部門
コンサルタント 山下晶子
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yamashita/

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