まとめ【中小製造業のQCサークル:第14回】

前回は、「THE金型名人」サークルが取り組みで得た成果の標準化を図り、これまでの活動内容についての反省を議論したところまでをお話ししました。
これでQCサークルの流れは一通り終了ですが、もう一つ忘れてはならないのが「成果発表会」です。

QCサークルを実施している企業では、活動のまとめとして発表会を実施しているのが通常だと思います。
発表会を盛り上げる工夫は重要ですが、発表内容については飾りすぎないことが大切だと思います。
できたこと、できなかったことを素直に反省し、次につなげる発表ができるかどうか、またそれをトップが正当に評価できるかどうかが発表会での重要なポイントだと私どもでは考えています。

これまで、Nさんたちの「THE金型名人」サークルでの事例をもとに、QCサークルの編成からスタートし、テーマに応じた問題解決をどのように進めていったかをお話させていただきました。
同時に私どもがQCサークルをお手伝いさせていただいている中で、重要だと感じている点、難しいと感じている点なども含めてお話させていただきました。
これから社内でQCサークル活動を実施してみようとお考えの方々に、少しでもご参考になれば幸いです。

これからQCサークル活動をしていこうと考えていらっしゃる企業様には、ぜひQCサークル活動を難しく考えないでいただきたいと思います。
初めは、みんなが気軽に話し合える職場づくりや、自分達の仕事が少しでも楽になる小さな改善を目的に進めることで十分だと思います。

大切なことはこれを継続していくことではないでしょうか。
継続してやっていくことで、前回の反省が次に生かされてきます。

例えば、前回は現状把握で定量的な把握が十分にできなかったため、効果の確認をしづらかったと感じた場合には、次のテーマでは定量データもしっかり取ってみよう、などです。
これらの反省を先輩達が若いサークルメンバーに伝えていくことで、真に現場の活性化につながると考えています。

最後までお付き合いくださった皆様、ありがとうございました。

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この記事の執筆者

犬飼 あゆみ
(株式会社みどり合同経営 取締役/中小企業診断士)

一橋大学法学部卒業、大手自動車会社のバイヤー(部品調達)として勤務後、当社へ入社。
企業評価における事業DDのスペシャリスト。事業DDでの経営課題の洗い出しをもとに、事業計画や経営計画(利益計画&行動計画)の策定・実行支援が専門分野。

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