経営改善に会議は必要?【今からでも遅くない、本物の会議をやろう!建設業、管理、組織活性化・第4回】

A社は、地方で設備工事業を営んでおり、現在経営改善に尽力されています。
私は縁あって、社長をお手伝するようになったのですが、従業員から会社の問題点をヒアリングしたところ「部署間に壁ができていること」、「一つの工事を取っても誰が責任者かということがうやむやな状態?」といった意見が多く、非常に風通しの悪い組織となっていることが分かってきました。

社長への会議提案

私:「これまでの経営のやり方を一新するために、会議を開催しましょう!部署間の壁を取り除き、従業員一丸となって会社を良くするためには、社長一人が頑張っても限度があります。従業員に本気になって考えてもらい行動してもらう事が重要です。」

社長:「会議?必要な指示は、幹部社員を一人ひとり呼び出し行っている。厳しい話もするし、報告もさせている。以前、会議を開催していたが、担当者は、都合のよい事ばかり報告し、私が怒りそうな事は議題に上げず、あまり意味が無かったと感じている。皆忙しい中、わざわざ集まって会議をやる必要があるのか?」

私:「従業員からお話をお聞きした際、当社は部門間に壁があり、風通しの悪い会社となっていることが推察されました。また、権限と責任の範囲も不明瞭です。このような状況を変えていくためにも、幹部社員が集まって開催する会議は非常に有効な手段です。幹部社員の中には、真剣に問題に向き合っている方もいらっしゃいます。会社を良くしたいという思いで行動しても、部署内だけの取組となってしまったり・・・。以前、社長がおっしゃっていたように、まずは会社の危機的な状況を幹部社員の方に共有して頂くことが一番です。そのためには、会社の現状について会議の中で情報開示を行っていくことが必要ではないでしょうか。」

社長:「そこまで言うなら、やってみましょう。ところでどのような会議を開催するんだね?」

私:「まずは、経営幹部に集まってもらい、経営会議を開催しましょう。御社でいうなら各部の部長様に参加頂くのがよいと思います。会議の目的は、会社の方針(社長の思い)の共有、経営目標の共有、それに対する課題の認識と対応策の共有です。社長と経営幹部が同じ方向を目指して経営改善に取り組むことを目指します。」

次回は、ようやく開催することができた第1回目の経営会議についてお話したいと思います。

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