2013/07/04

第10回:<ステージ2>月次の実績を把握しており、かつ、それにもとづいた管理も行っている企業(1)

皆様、こんにちは。

今回から、月次の実績を把握したうえで、それにもとづく「何かしらの
管理」を行っている企業について考えてみたいと思います。

ある中小メーカー(営業部門と製造部門がある)の話ですが、月次で
予算と実績の対比を行っているにもかかわらず、一度たりとも実績が
予算を上回ったことがありません。

その原因を探るため、各部門の部門長に話を聞いてみました。
各部門の状況と部門長の言い分は以下の通りです(なお、実際の販売
価格は、月次の実際原価に基づき粗利率を確保するものとしている)。

(1) 製造部門
部門全体でかかった原価の合計は予算よりも少ないが、製品一個当た
りの原価は予算よりも多い。
製造部長は、「営業が取ってくる受注量が少ないから、予算で立て
た生産量を確保できないため、製品一個当たりの原価が下がらない。
営業が仕事を取って来ないのが問題だ。」と言っている。

(2) 営業部門
売上高が予算を下回ってはいるが、粗利率は予算の水準を確保して
いる。ただし、予算で立てた利益には程遠い状況である。
営業部長は、「当初の予算で立てた製品単価よりも実際の製品単価
が高いため、予算水準の粗利率を確保しようとすれば、競合他社の
販売価格よりも高くなり、競争に負けてしまう。製造が、安く
作れないことが問題だ。」と言っている。

それぞれの部門長の言い分を聞いた社長は、頭を抱えて、「どっちに
問題があるんだろうね?」と何とも言えない表情で私に問いかけて
きました。

確かに、工場の場合は、固定費があるため、たくさん作れば作るほど
製品一個当たりの原価は下がります。すなわち、製品一個当たりの
原価の高低は、営業の受注量に依存すると言えます。

しかしその一方で、営業は粗利率の目標が掲げられているために、
製品一個当たりの原価が高いと、その分、高い値段で売らなければ
ならなくなり、競合他社との競争に負けてしまいます。すなわち、
受注量は製品一個当たりの原価の高低に依存すると言えます。

皆様は何が原因で、こんな状況になっていると思いますか?
次回は、この原因について考えていきたいと思います。

みどり合同経営 コンサルティング部長
シニアコンサルタント 萬屋博史
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yorozuya/

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