2014/09/04

第19回:<ステージ2>月次の実績を把握しており、かつ、それにもとづいた管理も行っている企業(10)

皆様、いかがお過ごしでしょうか?
今回は、人の確保の問題ですが、これは管理会計だけでは解決できない面も多
くあります。しかし、このところ実務の中でよく質問されることので、少しだけ話
をさせて頂こうと思います。

先日、製造業を営んでいるA社のA社長から
「『労働分配率』って、どういう数字なんですか?」
という質問を受けました。

「一般的には、付加価値のうちどれくらいの割合を従業員に分配したか・・・
という数字です。」
と私が答えると、
「うちの会社の『労働分配率』って高いか低いか分かりますか?」
とA社長からさらに質問があったので、一旦、業界平均と比較してどうである
かを調べてみました。

結果、A社の『労働分配率』は業界平均と比較するとかなり低いことが分かり
ました。その結果をA社長に伝え、何故『労働分配率』を知りたかったのかを
聞いてみると、
「このところ受注も好調になってきて嬉しい反面、厳しかった時代に人を減ら
した影響で、今、欲しい時に人が確保できずに苦労しているんですよ・・・。」
という答えが返ってきました。

つまり、A社長は『労働分配率』を用いて、人の確保につながる取組みが出来
ないか否かを探りたかったのです。

近年、人の確保という問題に関しては、あちこちで苦労しているという話を耳
にしますが、実際に、業況が悪い時には人を減らし、業況が良くなると人を増
やそうというやり方では、世の中そうそううまくいくはずもなく、そんな虫の
いい話はないということのようです。だからこそ、人の確保に関する普段から
の取組みが必要だと、A社長は考えられたみたいです。

社員の不満につながるような数値的な要素(例えば、『労働分配率』のような要
素)を一般的な指標と比較して、会社としての問題点が何なのかを探り出すこ
とにより、解決に向けた何かしらのヒントを得ることができます。それはあく
まで糸口ですが、そこをスタートとしなければ何事も解決には向かいません。

実際、A社の『労働分配率』が良いのか?悪いのか?の判断はどうすべきか。
また、その後、人の確保に向けてA社がどのような取組みを始めたか?につい
ては、次回お話させて頂きます。

萬屋博史(コンサルティング部長)
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yorozuya/

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