2014/09/04

2014年9月4日号

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◆☆         みどり合同経営 メールマガジン
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だいぶ、朝夕の暑さも和らいできました。
子どもたちも夏休みが終わり、新学期の始まりです。
リフレッシュした気分で、仕事に取り組んでいきましょう!

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■ 今日から実践!基本からの生産管理

第7回 ボトルネックの改善で納期遅れを解決したS社の取り組み

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今日から実践!基本からの生産管理
第7回 ボトルネックの改善で納期遅れを解決したS社の取り組み

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前回はボトルネックに着目した生産性改善の手順をご紹介しました。
今回はボトルネックを改善して生産性を大幅に向上させた事例をご紹介します。

■S社の概要

S社は、医療機器の部品を製造しているメーカーで、パート従業員を合わせて
150名規模の会社です。製品はすべて受注生産ですが、ほとんどがリピートオ
ーダーです。製品は、非常に小さいものが多く、1つのロットが大きいのが特
徴です。1オーダーで、数十万個~数百万個の注文もあり、海外への出荷も多
くあります。

工程は、
材料の受入検査⇒切断⇒加工⇒研磨⇒化学処理⇒洗浄⇒検査⇒出荷
が基本的な流れです。

技術的なポイントは、研磨工程にあり、この出来栄えが製品の性能を大きく左
右します。

S社の問題は、納期遅れが頻発しており、業務担当者が常に納期調整に追われ
ていることでした。そこで、社長は、ボトルネックの改善によって生産能力を
高めることができるのではないか、そして納期遅れが改善できるのではないか、
と考えました。

■真のボトルネックは

幹部と各工程のリーダーを集めた会議で、ボトルネック活用の重要性を説明し
た後、「ところで、ボトルネックはどこですか」と尋ねました。社長を含めて多
くのメンバーが「研磨工程」を挙げました。確かに、研磨工程の前には仕掛品
が多く溜まっています。

しかし、いろんな話を伺っていると、「あれ?」と感じる問題が出てきました。
・ 研磨工程の設備は高価であり、技術的なポイントでもあるため、研磨工程の
稼働率を高くすることが原価を下げることにつながると考えている。
・ 納期遅れが発生しているのに、研磨工程の稼働率を重視するため、急ぎの製
品が優先的に生産されていない。
・ 検査で不合格になり、再洗浄を行うロットが多く発生する。

工場全体ではなく、研磨工程での生産性を高めるために、仕掛を多く溜め、研
磨工程の都合で生産を行っていることが分かってきました。

検査工程は出荷係から優先出荷品の検査を急かされるために、前工程である洗
浄工程に対して優先的に欲しい製品を督促します。そのために、洗浄工程では、
前工程から流れてきた製品と順番の入替が生じていました。このため、切断や
研磨を終えてから洗浄するまでに日数を多く経過するロットがあり、汚れが固
着して洗浄に予定以上の時間がかかったり、検査で不合格となって再洗浄にな
るものが発生する、というような状況でした。

そこで、もう一度、部分最適ではなく全体最適が重要であることを説明し、各
工程の生産能力と生産数量を、全員で確認してみました。すると、ボトルネッ
クは、研磨工程ではなく洗浄工程であることが分かったのです。

■ボトルネックの活用

ボトルネックである洗浄工程の能力を最大限に活用するために、S社では、次
のような対策を行いました。
・ お昼の休憩を交代制にして、洗浄設備の稼働時間を長くする。
・ 洗浄機のレイアウトを変更して作業者の移動距離を短くし、作業効率を高め
る。
・  休止していた古い洗浄設備を活用して能力を高める。
・ 洗浄工程で、製品の優先順位を変えなくて済むように、前工程から出荷順に
持ってくる。
・ 汚れが固着することをできるだけ防ぐように、各工程での滞留時間を短く
(仕掛を少なく)する。

この結果、洗浄工程の能力が高まるとともに、工場全体の生産の流れがスムー
ズになりました。その結果、工場全体で生産能力の30%アップを実現すること
ができ、納期遅れも大幅に改善することができました。

S社の問題は、高価な設備で技術的なポイントでもある研磨工程をボトルネッ
クだと思い込んでいたことでした。

真のボトルネックを見つけると、このように大きな改善につなげることができ
ます。みなさんの工場でも思い込みが生じていないか、もう一度、確認してみ
ませんか。

次回は、「生産計画の立て方」について考えてみましょう。

執筆者:
澤田兼一郎(中小企業診断士)、犬飼あゆみ(中小企業診断士)
執筆者ご紹介 →

http://ct.mgrp.jp/staff/sawada/
http://ct.mgrp.jp/staff/inukai/

アドバイザー:
MABコンサルティング 中小企業診断士/一級建築士 阿部守先生

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管理会計は大企業だけのツールではない! ~気付く力を養う会計~
第19回:<ステージ2>月次の実績を把握しており、かつ、それにもとづいた
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皆様、いかがお過ごしでしょうか?
今回は、人の確保の問題ですが、これは管理会計だけでは解決できない面も多
くあります。しかし、このところ実務の中でよく質問されることので、少しだけ話
をさせて頂こうと思います。

先日、製造業を営んでいるA社のA社長から
「『労働分配率』って、どういう数字なんですか?」
という質問を受けました。

「一般的には、付加価値のうちどれくらいの割合を従業員に分配したか・・・
という数字です。」
と私が答えると、
「うちの会社の『労働分配率』って高いか低いか分かりますか?」
とA社長からさらに質問があったので、一旦、業界平均と比較してどうである
かを調べてみました。

結果、A社の『労働分配率』は業界平均と比較するとかなり低いことが分かり
ました。その結果をA社長に伝え、何故『労働分配率』を知りたかったのかを
聞いてみると、
「このところ受注も好調になってきて嬉しい反面、厳しかった時代に人を減ら
した影響で、今、欲しい時に人が確保できずに苦労しているんですよ・・・。」
という答えが返ってきました。

つまり、A社長は『労働分配率』を用いて、人の確保につながる取組みが出来
ないか否かを探りたかったのです。

近年、人の確保という問題に関しては、あちこちで苦労しているという話を耳
にしますが、実際に、業況が悪い時には人を減らし、業況が良くなると人を増
やそうというやり方では、世の中そうそううまくいくはずもなく、そんな虫の
いい話はないということのようです。だからこそ、人の確保に関する普段から
の取組みが必要だと、A社長は考えられたみたいです。

社員の不満につながるような数値的な要素(例えば、『労働分配率』のような要
素)を一般的な指標と比較して、会社としての問題点が何なのかを探り出すこ
とにより、解決に向けた何かしらのヒントを得ることができます。それはあく
まで糸口ですが、そこをスタートとしなければ何事も解決には向かいません。

実際、A社の『労働分配率』が良いのか?悪いのか?の判断はどうすべきか。
また、その後、人の確保に向けてA社がどのような取組みを始めたか?につい
ては、次回お話させて頂きます。

萬屋博史(コンサルティング部長)
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yorozuya/

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