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05/03/16

22. 複合化が付加価値を生む その13

フジテレビの新株予約権発行は著しく不公正ということでライブドア側の差止請求が認められた。予想通りではあったが、ホリエモンにとっては、これからが正念場だと思う。ここで皆にわかりやすい形で新しい価値を提唱できるかどうかで勝敗は決まる。

 

●変化してきたメディアの論調
裁判所の決定は予想通りではあったにもかかわらず、ホリエモン敗戦のメディアの論調が、ホリエモン有利の論調に変わってきた。フジテレビの日枝久会長もライブドアとの事業提携について「新しいアイデアがあってメリットが出てくれば、フジテレビの株主価値を高めることになる。(事業提携を)することはやぶさかでない」といいはじめた。しかし私は、ここでホリエモンが皆にわかりやすい形で新しい価値を提唱できなければ、ホリエモンの負けに終わる可能性はまだ高いと思う。

 

●ホリエモンだけのことではない
前回も書いたようにインターネットや通信の利便性が急速に高まっているが、これは新しい広い道路が全面開通して、商店街は裏通りになろうとしているようなものである。フジテレビだけではなく、中小企業でも、これら高まった利便性をいかに自己の事業と組み合わせ、新しい顧客価値を創ってゆくかということに取り組む必要がある。その意味でホリエモンのことは他人事ではないのだ。あなた自身の会社のことでもある。

 

●新しいインフラを、何と組み合わせるか
たとえば、インターネット通信が、極めて高速で安価になってきた。月額5000円程度で、映像が常時接続で双方向で送れる。これはライブドアでなくても、中小企業でも誰しもが簡単に手に入れることができる。たとえば、「テレビ会議」などはたちまち盛んに使われそうだ。わざわざ出張しなくても、遠隔会議が可能だ。しかしこれだけでは、新しい顧客価値を創るというまでのものではない。既存の業務に関連付けた新しい意味、新しいストーリー、新しいブランドを創ることが必要だ。

 

●新しいストーリー
例えば、障害者ができる仕事を探している、あるグループが、新しい警備システムのようなものを準備している話を聞いたことがある。保育所や幼稚園の出入り口に、常時接続のテレビ会議システムのようなものを設置し、出入りする子供たちに、「おはよう」とか「サヤナラ」とか語りかけをしながら、同時に不審者のチェックもする。足の不自由な障害者は、出歩くことはできないかもしれないが、日本語でしゃべることはできる。語りかけや、チェックや、受付の代行はできる。時間はたっぷりとれる。
これを意味づけると、「コミュニケーション警備」とか「警備とコミュニケーションの融合」ということになる。インターネットを使って、既存の業務とコミュニケーションとを複合化する方法は他にもある。(つづく)