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05/05/11

29. 付加価値を生む複合化はどうすれば生まれるのか? その6

世界で1500万部売れたと言う、スティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」を覚えておられるだろうか。目からうろこの本であったが、その本を日本でプロデュースしたジェームス・スキナー氏が今大変な人気だ。私も、ゴールデンウィークを利用して、彼の主催する「成功の9ステップ」というセミナーに参加した。喫煙の習慣もたったの1時間でなおせるというのだが、スキナー氏の本を読んだだけで40年来の喫煙をやめることが出来たという人に本当にお会いした。

 

●喫煙の習慣を変える方法
ジェームス・スキナー氏によれば、喫煙する人も、禁煙する人もその動機・目的は全く同じなのだと言う。どんな人であれ、人間は痛みを避けて快楽を求めると言う動機で行動している。
喫煙する人は、タバコを吸うことで「快楽」が得られるという「イメージ」を持っている。しかしタバコが嫌いな人にとっては、タバコを吸うことは、肺が真っ黒になり、不健康になり肺ガンという「痛み」を得るという「イメージ」でしかない。全く同じ事象に対して「想い」や「イメージ」が逆になっている。
禁煙することこそが本当の「快楽」をえることだという「想い」や「イメージ」を具体的に徹底して作ってゆくことにポイントがあるそうだ。

 

●「想い」を紙に書きとめることが「力」となる
彼は、「想い」や「イメージ」の力を重視する。しかし、自分の「想い」を目標として紙に書いて、普段持ち歩いている人はたったの3%しかいないと断言する。
紙に書くこと以前に、殆どの人が自分の人生の明確な目標を持てていない。目標を絞り込めていない。
現代人はそのような事を教育されていないし、訓練されていない。目の前のことをこなすことに四苦八苦して、時間に追われて徹夜をしたり、逆にダラダラ無為な時間をすごしたりして、その結果、疲れた人生を歩んでいる人が極めて多い。
「想い」や「目標」を紙に書き留め、繰り返し見ることで、焦点を定めることが最も大切だという。焦点を定めた人が成功している。情報が集まり、ノウハウが貯まり、スキルが上がる。焦点がものすごい「力」を生む。
彼のセミナーを受けて、禁煙、ダイエット、健康、結婚、お金、などについての成功の報告が、次から次へと彼のところに来ているそうだ。

 

●経営理念は企業の「想い」
企業においても全く同じことが言える。
前回「経営理念と利益の相関性」の実証研究をご紹介した。経営理念は、紙に書かれた企業の「想い」である。紙に想いを書きとめることで、企業に焦点を生み、情報が集まり、ノウハウが貯まり、スキルが上がる。その結果、企業の高製品力と高管理力を生み、利益が向上する。
経営理念がある会社の経常利益は、経営理念がない会社の経常利益の1.7倍になっているという事実の、論理的根拠もここにあるのではないだろうか。
理念を明確にし、焦点を定める中で、複合化のアイデアも、次々と出てくるのだ。