これは使える!ちょっと工夫”業務改善への道” 「管理資料・会議資料作成のムダ(1)」を追加しました

今回ご紹介する企業様は、建築工事業C社様での事例です。

 

 

C社様は、歴史のある名門企業で高い技術力とお客様からの高い信頼を得ているご会社です。また、業種がら経営は厳しさを増していますが、業績は一定の水準を維持しています。

 

社内を見てみると、会議体制も役員会を頂点に各部門の会議まで充実し、管理体制も問題が無いようです。しかし、このような模範的な会社に多いのが、「管理資料・会議資料作成のムダ」です。

 

C社社長様からは、別件で相談があり、当社の現状把握を行う為に各会議にオブザーバー参加させて頂くことになりました。その時に配布された会議資料の量の多さに驚きました。もちろん内容はきちんとしたもので、数値も細かく記載されています。

 

【1.仕事しらべ】
その後、部門毎に仕事調べを行う事になり、現在利用している帳票を見せて頂きながら、誰が何をしているのかを詳細に調査しました。

調査と言っても最初は各担当者に自身の業務について「業務内容、発生タイミング(毎日の業務か、月1回の業務か)、業務にかかる時間」などを一覧表に記入して頂きました。この業務調査一覧表は、各自EXCELに1件1行の要領で入力して頂き、最後に全員の業務調査一覧表を1枚のシートにまとめて集計しました。

 

その業務調査一覧表を、業務の種類などの切り口で見てみると、「会議資料作成」業務時間が非常に多くなっている事に気付きました。よく見てみると同じような業務を違う部署の担当者が別々に行っていることも分かりました。しかも、会議前になると会議資料作成のために管理部門の担当者は毎月残業されている事も分かりました。

 

早速この件を、社長様に報告すると「仕事はお客様の為になることが優先されるはずなのに、社内の業務は、社内資料作成に大幅に時間を使っている。もっと、直接お客様の為になるような仕事に振り向けることはできないのか。」と相談されました。

 

C社様では、会議資料を作成する業務が管理部門の業務の大きなウェイトを占めている事が分かりました。会議資料作成の為だけわざわざ仕事が発生しています。理想的には、通常の業務の中で会議資料が作成できるような業務の流れにすることが重要です。

次回からは、具体的にどのような改善をして行ったのかをお話していこうと思います。

 

みどり合同経営 コンサルティング部門
コンサルタント 山下晶子
執筆者ご紹介 → http://ct.mgrp.jp/staff/yamashita/

 

前回までのレポートはこちらをご覧ください → http://ct.mgrp.jp/column/c01/